【ライブレポ】ヒトリエ HITORI-ESCAPE 2022 -YOKOHAMA8- に行ってきた
1/21(金)に横浜ベイホールでヒトリエの8周年ライブがありました。
行ってきたのでライブレポ書こうと思ってたら、あらあら1ヶ月経っている。
でも落ち着いてきたので丁度良いタイミングかもれしれない、そもそもライブは1ヶ月程度じゃ忘れるものじゃないしね。
今回は一曲一曲すべて書いてみようと思います。
セットリスト
先にセットリストを共有
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さ”む”い”
横浜ベイホールは横浜元町の先、港にほど近い所にある。海風が吹き付ける極寒の地。それはもう寒くてお腹痛い痛い鼻水垂らしながら物販に並んだ。
日中まで何時も通りの日常だったし、外に出てからもどんよりした街並みで現実味無かったけど、凍えながら物販列に並ぶ人達を見つけた瞬間興奮が隠せなくなった。
なにせヒトリエのライブは2018年の六本木以来なのだ。配信ライブはほぼ観ていた気がするけど、現地には中々踏み出せなかった。
会場が近付くに連れ浮き足立つのが自分でも分かった。
会場
入場可能になる頃には辺りは真っ暗闇で、みなとみらい方向がキレイに光っていた。
レッドカーペットの階段を上り、コインロッカーに荷物を預け、バーカウンターを通過してホールに入場、スタッフの案内に誘われて上手の方に陣取った。
番号が最後の方だったから既に満員=収容人数の半分が収まっていた。確かに各エリア後方に余裕がある感じでいささか寂しい気がするけどこればっかりはしょうがない。
ヒトリエは女の子客がわりかし多い。これは3人編成になってからも変わらないようだった。
前半戦
ソワソワしながら待つこと数10分、ついに舞台が暗転。
入場BGMと拍手に歓迎されながら3人がステージに立った。
上手から真っ正面に黒いシグネチャーベースを抱えたイガラシ、視界の右側にJazzMasterを抱えたシノダが見える。残念なことにゆーまおはスティックの先っぽがたまに見えるぐらいだった。
ヒトリエのセトリはいつも予想ができない。定番曲はともかく、それ以外何をやるのか分からない。一体何から始まるのか、一呼吸置いてから聴こえてきたのはエッジの利いた鋭いギターリフだった。
01. 劇場街
劇場街。
全然全くさっぱり予想していない曲が始まり、いきなり感情が追い付かなくなってフリーズしてしまった。激情と疾走感のあるハードロック、緩急激しいダイナミックで圧倒的迫力のライブアレンジ。初手でこれはズルい...!
02. ハイゲイン
劇場街の勢いのまま今後の定番曲になりそうなこの曲で駆け抜ける。
悲しみを携えたこの曲でシンプルにライブとライブハウスの楽しさを演奏で思い出した。
03. 日常と地球の額縁
勢いとどまること知らず。まさかの額縁が始まり、皆の手が上がる。うあーーー
ほんとにこの曲かっこよすぎるしかっこよすぎる。そういえば2018年の六本木でヒトリエでは初披露だったけこの曲。妙な縁を感じてしまう。
MC
この時点で会場の熱気はピーク。めちゃくちゃ外寒かったけど既に汗かくくらい暑かった。
「ほんとによく来てくれた。外寒かったでしょ、ごめんな。今日はあったまってってよ」
ぼくたちを見ながらシノダはそう言っていた。
04. curved edge
「新年っぽい曲をやります」
といってcurved edgeが始まった。意味わかんなかったけど、文句なしでかっこよくてなんだか悔しい。
1,2がすごくライブらしくて好きなのと、ラスサビ終わったあとのイガラシベースが好き。
05. Milk Tablet
この曲はなんだか絶対にこの日やる気がしてた!実際イントロが聴こえてた来た時は嬉しかった。
3分29秒とは全く別種の、現代的な脱力感や虚しさが魅力的なこの曲。
緑の光の中、JazzMasterを背中にぶら下げたままのシノダがフラフラしながら「嫌だなぁ嫌だなぁ」と歌う。脱力感と共に少しずつスローダウンしていく。
06. tat
ヒトリエあるある(だと勝手に思っている)の、ライブで化ける曲シリーズ。
JazzMasterの音色とシノダのファルセットが美しい。暖色の光の中で歌い上げられる文学的な詩は謎に染み渡るのだ。
07. うつつ
アルバムREAMPでも異彩を放つバラード。やるせなさと悲しさを前面に押し出した正直な歌。
この曲を聴くといつも見て見ぬふりしているような色んなことを思い出す。
悲しくて美しい響きの余韻に包まれた。
08. カラノワレモノ
原点にして頂点。
シノダが「跳べるかい?」と言い、皆で飛び跳ねた。
青と緑の光が、この光景が、なんだか妙に眩しくて涙ぐんでしまった。
それにしてもうつつからカラノワレモノに繫げるのニクいよね。
MC
カラノワレモノが終わり、前半戦が終了。
シノダが率直な気持ちと感謝を述べると、盛大な拍手が会場を埋め尽くす。
鳴り止まない拍手。感動して涙ぐむのはぼくらだけじゃなくてシノダもだった。
「やめやめ!頭がおかしくなっちまう!」
と絶叫して拍手を静止させた後、「来週新曲が出ます。今日はそれをやります。」と宣言して後半戦が始まった。
後半戦
09. ステレオジュブナイル
ステレオジュブナイルの直前に情報が出ていたが、まだ音源公開はされておらず、この日が初披露&初公開だった。
それはヒトリエ”らしくない”ストレートで明るい音色だった。
最終回にしたくない
こんなの聴いてくれるのお前だけ
正直、ライブだと音がつぶれて耳もバグっていて、はっきり詩を聴き取れなかった。
でも、一生悲しみを背負うかもしれない、実際悲しい曲が目立つ中でこんな明るい歌が出てくると思ってなくて、感情が飽和してぼやけた視界で七色に照らされたステージを見ていた。
ポラリスの時に感じたような、次のステージに入っていくようなそんな感覚。
10. SLEEPWALK
新曲の後はハンドマイクでSLEEPWALK。また熱気がアガっていく。
ところでこの曲とかMilkTabletとか、シンセドラムソングのゆーまおライブアレンジが毎回絶妙で聞き入ってしまう。
11. トーキーダンス
「このビートが聴こえてきたらトーキーダンスを踊ればいいのよ 」 タイトなビートで追い上げていく後半戦にふさわしい楽曲。シノダverはサビのラストのハイをCD音源通りやってくれるので好き。
12. アンノウン・マザーグース
「wowakaから2022年に愛を混めて!」
定番曲となったアンノウン・マザーグース。名曲であることに違いはないが、全員で叫べないのがあまりにも苦しい!!!
ライブアレンジで最後のジャラーンのあとにアルペジオしてくれるのが印象的。
13. 3分29秒
まだまだ止まらずに熱気は最高潮に。去年のシャニマスライブでも散々思ったけどマジで声出せないのつらい。
3人の技術やパフォーマンスが心ゆくまで味わえるすんげー曲、同期してるとは言えライブでこれやるのすげーよなぁ。圧巻のパフォーマンス。
14. 青
それまで思い思いの感情でぶち上がっていた会場が急に静まり返り、青色に染まる。
突き刺すようなオクターヴファズ、力いっぱいのゴリゴリなベースと重たいドラム。
3人verだと沈痛さが増していて、この曲にマッチしている。
MC
悲しみを思い出したかのように静まり返るステージでシノダは過去を思い出しながら幸せだと語った。
「おととしはリーダーがいなくて、去年はみんながいなかった。でも今はみんながいる。続けてきて良かった。」
「来週は対バン、来月からツアーがあります。バンドにとって次のライブが決まっているというのは、とても幸せなことです。」
絶望みたいな言葉じゃ表現しきれない思いをしてきた彼らの説得力ある語りに再び会場が拍手に覆われた。
「これからの僕たちの曲をやって今日は終わりたいと思います。ありがとうございました。」
そう言って最後の曲がゆったりとはじまった。
15. イメージ
これからの僕たちの曲ってなんだろう?YUBIKIRIかな?と思っていたらあたたかなアルペジオと一緒に
こんなのさ 意味はあるのかい
と聴こえて来た。バラードで終わるバンドだったけなと思いつつステージを見つめる。
おちゃらけてるようで、本当の意味を知ると涙せずには居られない曲を、優しくしっとりと歌い上げて深い余韻と共に金曜日の夜(Flyday night)は終わった。
アンコール
余韻はいい塩梅にして、アンコールの拍手がはじまる。声の出せないアンコールも段々慣れてきた自分がいた。慣れってすごくて、なんかそんなもんだなって思ったり、アンコールの声が脳内再生されたりする。
しばらくすると3人が再度ステージに戻って来た!ここからはおちゃらけタイム。ちなみにここではじめてゆーまおの姿が見えた。
昔見たいに飛び跳ねることができなくなって老化を感じるシノダとか、オリジナルゲテモノカクテルをまたいつかみんなに提供したいというイガラシとか。
マイペースなイガラシに会場が和んだところでアンコールのはじまり。
16. 終着点
劇場街同様、全然全くさっぱり予想していない曲再び。イントロ聴いたときにまさかと思ったけどそのまかさで感情が暴走した。
アルバムWonder and wonder収録曲はほぼ全てがスルメ曲かライブで化ける曲(だと思っている)だけどこの曲もまさにそうで、サビでこんなにアガるなんて...!!!って混乱した。
17. センスレス・ワンダー
最後はいつもの感じの定番曲をいつもの感じにばーっとやって終わった。この曲も3人verの方が曲の難易度とテクニックが際立っていて好きかもしれない。シノダがんばって跳ねてた。
終幕
ばーっとやってライブは終わり、再び寒い世界に放たれた。
あーーーめっちゃ良かったーーー打ち上げに行きてェェだめかーーーって気持ちでMM線に乗り込んで真っすぐお家に帰った。えらい。
YUBIKIRIやポラリスを聴きたかった気持ちもあるけど、聴いたら間違いなく号泣するし、それはまたライブに行けば良いだけなのでまた行きます。
どうしてもwowaka生前の4人のヒトリエと比較してしまうけど、今のヒトリエも好きだし別の良さもあることを改めて再認識したライブでした。まだ3人になってからやってない曲が大量にあるので、それらもいつかやってくれるんじゃないかっていう楽しみもあるし、何より今はステレオジュブナイル聴いて打ちひしがれてほしい。
あと、ライブハウスに入ること自体も3年ぶりぐらいだったのですごく懐かしい気持ちになりました。また行くぞーー。
そんな感じで終わります。シノダ足負傷しないで欲しい。